road to spine

大学院で臨床・研究中の整形外科医 脊椎外科医になるために必要な事を備忘録も兼ねて たまに資産形成、英会話などについても

2020年02月

先日腓骨遠位端骨折を見て、カルテに裂離骨折、と記載したら看護師さんから質問されました。
「裂離骨折って、剥離骨折と違うんですか?」

。。上手に答えられませんでした。

いろいろ教科書など調べたのですが、下記が真相のようです。
剥離骨折とは、靭帯じんたいや筋肉、けんが急激に収縮することに伴って、骨がはがれ落ちてしまう骨折を指します(正式には「裂離骨折」と呼称されますが、「剥離骨折」という呼び方が一般的であるため、この記事では「剥離骨折」で統一しております)。
https://medicalnote.jp/diseases/%E5%89%A5%E9%9B%A2%E9%AA%A8%E6%8A%98
 
つまり、剥離骨折というのは通称で、医学的には裂離骨折が正しい、とのことです。
標準整形外科学の索引にも裂離骨折はありますが、剥離骨折はありませんでした。
知りませんでした、はずかしい、、


先日、ASO患者さんの切断高位を決めるmeetingで、上司の言葉「股離断は半分死ぬからな」。
個人的には衝撃的でした。どうやら理由としては

・そもそも股関節離断になるくらいの全身状態(腫瘍、ASOなどの内科的疾患、外傷など)。
・お尻が片方なくなるので座れなくなるため、誤嚥性肺炎、褥瘡などのリスクが高まる。

といった理由のようで、周術期に直ぐに死亡するわけではありませんが、予後は確かに悪そうです。
文献的には下記が見つかりました。

https://www.jvascsurg.org/article/S0741-5214(03)00092-2/fulltext

AK,BKも含んだmajor amputationの患者の生存率は1年で78%、3年で55%だったとのことです。
股関節離断のみになれば予後はもっと悪そうです。

切断高位を決めることは、なるべく長く残して機能的予後を取ることと、血流不良部位よりなるべく高位で切って一回の手術で終わらせることの、バランスが非常に難しいです。
症例にもよると思うのですが、経験の多い医師ほど高位で切る印象はあります。やはり何回も手術は患者さんも、医療者もつらいですよね。

股関節離断の手技が載っている教科書は見つかりませんでしたが、下記の本は大体の切断手技は載っています。


医局に入っている医師はどこかのタイミングで大学院に入ることが多いです。
もともと市中病院などで働いていた医師が大学院に入るにあたり、保険証問題は不可避です。
選択肢としては下記となります。

・国民保険
任意継続の手続を行っていなかったり、大学病院の職員になれない場合、国保になります。前年(1月~12月)収入が1200万円以上の場合、年間保険料は上限に達しますので80万円となります。
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kurashi/hoken_nenkin/kokuho/ryounosantei/ryouhayamihyou.files/H31_hayami_soushotoku_kyuyo.pdf

・健康保険

 ①任意継続:前年に勤務していた勤務先の保険を任意継続することで2年間、同じ保険を使用することができます。(任意継続できるかどうかは勤務先によります、手続きも期限があるので12月までくらいに確認するとよいでしょう)
もともとが健康保険(民間病院)の場合、標準報酬30万円以上もらっていたはずですから、上限額となり、年間保険料は約36万円となります。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/hokenryouritu/r2/ninkei/13tokyo.pdf

もともとが地方共済(公務員病院)の場合、多職種と一緒、一律の保険料です。県にもよりますが年間40万円前後となります。

 ②大学医員枠を貰う:週に4日以上の医員枠を貰えれば、大学病院からの健康保険に入ることができます。3か月勤務すれば(正確には2か月と1日以上)、上記の任意継続が可能です。保険料は医員の間に貰った標準報酬次第です。(計算は上記のリンクと同じ)


結論としてはやはり、金額が2倍近くなる国民保険をなんとしてでも避けるのが良い、ということになりそうです。

公務員扱いの病院に勤務している方の注意点があります。地方公務員共済に加入しているはずですが、その場合、任意継続には1年+1日以上の勤務が必要です。1年間ぴったりでは任意継続できません。その辺も考慮して大学に戻る前の年の勤務病院を選ぶ必要があります。


大学院での研究で不可避の統計学、本当のゼロから勉強する場合は、この本がとても分かりやすいです。


先日断端形成後の患者さんの引継ぎで上司にこう言われました
「断端長を確保するためにデファッティングしたからね!」
でふぁってぃんぐ??
調べました

defatting:除脂術

どうやら、断端を覆うために長く残っている側の皮膚の脂肪などの皮下組織を除去して、皮弁のように回して覆った、ということらしいです
脂肪層が厚く残ることで、皮膚緊張が強くなったり、動揺性などが生じる場合に行います

形成外科領域では良く使う言葉とのことです




私は2022年2月に整形外科専門医を受験予定です。
本年度は特殊な病院勤務で比較的余裕があるため、4月からQ&Aを進めていました。
改めて書くと、Q&Aは整形外科専門医試験対策でほぼ100%の合格者が持っている問題集のことです。
2F032EC5-4EF0-4926-A43A-B3150637664E

10か月かけて1周終わりました。
分からない問題だらけで、「解く」というよりは「読む」って感じでしたが。。。笑
感想を記します。

・前半がつらい(特に基礎分野)
基礎分野がとにかく時間がかかります。後半の病態とか治療になってくると進みやすくなって、臨床問題になると当然ですがページはどんどん進みます。最初に「こんなに時間かけたのに3ページしか進んでいない。。」って感じになりますが、後になると少し楽になるので、心を折らずに頑張りましょう。

・解説のムラが半端ない
担当者の違いだと思うのですが、各選択肢の解説を事細かに書いているときと、マニアック問題なのに数行の解説で終わっていることがあります。追加で調べたものを書き込むことを考えると電子書籍ではなく紙媒体がいいかもしれません。苦手分野を解くときは各種教科書が見れるようにしておくと効率的。

早めに一周終えることで、全体像がなんとなくつかめました。4月からはブラック臭のする病院勤務なので、それまでに暗記事項をまとめて直前に一気に覚えられるようにしておこうとおもいます。

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