脊椎除圧手術時に避けては通れない(避けたいけど)硬膜損傷。
どんなに気を付けていても癒着がひどかったり硬膜が菲薄化していたり、、破けてしまうことがあります。
オープンの手術であれば縫えますが、ワンポータルのFESS(全内視鏡下脊椎手術)ではそうはいきません。
オープンに術式変更するのが最終手段ですが、なるべくならそれも避けたいです。
パッチテクニックというものを使えば何とかなるようです。
当院でも数例行い、上々の印象です。
こちらによくまとまっています。
https://www.itoortho.jp/images/about/paper/pdf/paper_20130010.pdf

FESSでパッチテクニックを行って感じたpointとしては
・シートは惜しみなく何枚も重ねる 術野をすべて覆うくらいでいい 
・しっかり水を吸ってドライにしてからフィブリン液を散布する  ワンポータルで水を吸えないなら別ポータルを開けて吸引管を入れるのが確実

いまのところ一時的な軽度の馬尾症状はありますが、神経の嵌頓などの合併症は起きていません。