今回のJALASのセッションの一つ「LIF・尿管損傷」。
LIFの0.06%に生じるとされています。
つまり、2000例に1例くらいの割合で、これをどう捉えるかは人それぞれですが、一度生じると悲惨です。
僕も損傷自体は見たことがありませんが、術野にウネウネうごめく尿管が組織越しに透見されることがあります。はじめは感動しましたが、今は怖いでしかないです。
そんなLIFの尿管損傷について備忘録。

・インジゴカルミン20mg(5ml) をivしておくと術中尿管損傷があった際にインジゴ色の尿が出てくるので診断に有用。iv後5分後から90分程度まで尿色調変化がある。(全例で術直前投与するという先生と、リスクの高い症例で投与する先生、投与しない先生など様々)
・術後ドレーン排液で尿かどうかを判断するには排液のCre値を測定する。(正常は血中濃度とほぼ一緒、尿であれば10以上の数値となる)

あとは起こしてしまった後の治療についてですが、完全断裂では尿管同士を縫合しても狭窄リスクが高いので、ステントもしくは遠位断端を腎盂に(すみません曖昧です)直接繋げたほうが良い、という話が印象的でした。


こちらの本はLIFの手技についても詳しく載っています。若手必見の書と思います。