road to spine

大学院で臨床・研究中の整形外科医 脊椎外科医になるために必要な事を備忘録も兼ねて たまに資産形成、英会話などについても

タグ:手術

中手骨頚部骨折が来た時に上司が言った「これはフーシェでいけそーだね」
フーシェ??
手外科領域は不勉強だなぁと実感する日々です。

中手骨頚部骨折に対する経皮的鋼線刺入術、Foucher法

原典はこちら
J Hand Surg Am
. 1995 May;20(3 Pt 2):S86-90. doi: 10.1016/s0363-5023(95)80176-6.
"Bouquet" Osteosynthesis in Metacarpal Neck Fractures: A Series of 66 Patients
G Foucher 1

foucher

決して強固な固定ではありませんが、術後1-2日でbudy taping下に早期のROM訓練を行えるメリットがあります
このやり方では回旋変形、cross fingerは整復できないのでは?と思ったのですが、早期リハビリできるので関係ないようです。
デメリットとしては軟骨仮骨まで刺入する必要があることと、鋼線刺入部での腱損傷のリスク、とのことです。
原典の論文では鋼線を何本も入れる見た目からBouquet"花束"なんでオシャレな言い方してるのに、フーシェ法って言われているのがちょっとかわいそうです、、



整形外科領域、外傷でも指から骨盤まで、非常に多岐に渡ります。
この部位の治療、手術はどうやるんだっけ、、と思うことが特に若手では多いと思います。
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pdfでダウンロードできないのは残念ですが、検索すると日常診療で行う殆どの術式が出てきます。

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アフィリエイトっぽい記事ですが、この記事から登録しても一円も自分には入りません笑。
外傷診療に関わるのであればこの情報量、アクセスのしやすさで月900円は安いと思います。



大腿骨骨幹部骨折、特に横骨折の髄内釘加療では回旋変形が残ることがしばしばあります。
1割以上の患者で10度以上の回旋変形を認めるという報告も複数あります。
教科書や文献的には内外旋ともに15度までが許容範囲で、外旋変形が症状が出やすいとされます。
術中に確認する方法としては、下記の三つが有名

・Cortical step sign(内外側の皮質の厚さを同じにする)
css

・Diameter different sign(透視上の直径を同じにする)

dds

・Lesser trochanter sign
健側の小転子の見え方-膝蓋骨の位置の関係と同じように整復
lts

最近ではEspinoza techniqueという、髄内釘の前捻に大腿骨を合わせるという手法もあるようです。
este

できることはやっていこうと思います。



ビーチチェアにするメリット、聞かれて答えられませんでした。

もちろん鎖骨骨折などでは上にプレートをあてるために仰臥位のままでは、皮切展開が地面に直行する面になるためやりづらい、という理由があります。
他には

・自重で肩関節腔内が広がる
・挙上による出血量の低下

といったことがあるようです。なんとなく分かっていても聞かれると直ぐには答えられないですね。


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先日、ASO患者さんの切断高位を決めるmeetingで、上司の言葉「股離断は半分死ぬからな」。
個人的には衝撃的でした。どうやら理由としては

・そもそも股関節離断になるくらいの全身状態(腫瘍、ASOなどの内科的疾患、外傷など)。
・お尻が片方なくなるので座れなくなるため、誤嚥性肺炎、褥瘡などのリスクが高まる。

といった理由のようで、周術期に直ぐに死亡するわけではありませんが、予後は確かに悪そうです。
文献的には下記が見つかりました。

https://www.jvascsurg.org/article/S0741-5214(03)00092-2/fulltext

AK,BKも含んだmajor amputationの患者の生存率は1年で78%、3年で55%だったとのことです。
股関節離断のみになれば予後はもっと悪そうです。

切断高位を決めることは、なるべく長く残して機能的予後を取ることと、血流不良部位よりなるべく高位で切って一回の手術で終わらせることの、バランスが非常に難しいです。
症例にもよると思うのですが、経験の多い医師ほど高位で切る印象はあります。やはり何回も手術は患者さんも、医療者もつらいですよね。

股関節離断の手技が載っている教科書は見つかりませんでしたが、下記の本は大体の切断手技は載っています。


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